コカ・コーラの販売戦略に関して記載します。
コカ・コーラを買おうと思った時、販売場所を思い浮かべるとコンビニやスーパー、自動販売機、レストラン等いろいろな場所が思い起こされます。しかしながら、実際にどこで購入するかによって価格が異なります。つまり、このことはコカ・コーラ社側から見るとそれぞれの販売場所によって利益率が変わるということになります。
【どこで販売されている商品が、利益率が高いのか】
コカ・コーラの販売場所で最も利益率が高いのが、レストランでの販売になります。これはレストランでのコカ・コーラの販売価格を考えてみると比較的簡単に想像できます。ホテルでの販売でもそうでしょうけれど、レストランという場所の付加価値がついているため高い価格での販売が可能となっているようです。
ではコンビニと自販機を比較するとどちらが儲かるかというと、自販機になります。スーパーやコンビニは消費者に選択権があるので、低価格で販売せざるを負えません。それに比べて自販機はコカ・コーラ社の直販となりますし、その場所に1台しか自販機がなければ消費者に他に選択肢はありません。
【利益率が低いスーパーやコンビニで商品を販売するメリット】
1970年以降、ペプシ・コーラが台頭してきました。それによって、コンビニやスーパーに商品を置かないわけにはいかない状態になっているといいます。コンビニやスーパーに商品を置くのは、消費者にコカ・コーラをアピールするための宣伝効果もあるわけです。コカ・コーラ社はコンビニやスーパーに商品を展開しつつ、レストランと契約したり、自販機網を拡大したりして、自社の利益が上げられるようにしながら、価格のコントロールができるようにしているのです。
普通は商品を変えることによって利益率を調整しますが、コカ・コーラ社は、同じ商品の販売ルートを変えることによって価格を変え、利益を上げるビジネスモデルを構築しています。
日本の自販機の1/4はコカ・コーラが占めているそうです。利益率を上げるためには巧みな流通戦略が必要になるようです。
(参考文献 カール教授と学ぶ成功企業31社のビジネスモデル超入門)