本日はディズニーのマルチ展開に関して記載します。
ディズニーはかつて映画などのコンテンツ制作が中心の会社でした。しかしながら、ウォルト・ディズニーの死後、1970~1980年のディズニーは白雪姫やピノキオなどの過去の名作のリバイバル上映が多くなり、映画部門やディズニーランドの入場者が低迷していったと言います。そのような中、マイケル・アイズナー氏が社長となり、ディズニーの“仕組み”を変えていきます。まず、映画製作で最も重要なのは優れたストーリーですが、その部分を強化するべく、優秀なシナリオライターをたくさん雇いました。一方でギャラの高い俳優は使わず、旬を過ぎた俳優を起用し、コストダウンを図っていきます。また、映画コンテンツの2次利用を行うべく、映画をビデオ化して収益を上げていきました。また、キャラクターグッズを販売する直営店ディズニーストアを全米に展開。人気キャラクターのライセンス事業を行うことによりライセンス収入も得ました。そして、ディズニーランドに来る来場者を分析し、ホテルやゴルフ場、結婚式場といった事業まで展開。テレビ局を買収することによって強力な情報発信手段も押さえました。このようにアイズナー氏はディズニーのコンテンツを軸としてマルチ展開を行っていったのです。
サービス面で注目されることが多いディズニーですが、ビジネスの仕組みを作り上げたことにより成長し、今の地位を築き上げているということも重要だと思われます。また、ディズニーを見るとき、ビジネス視点で見るといろいろと発見がありそうで面白そうです。
(参考文献 成功企業31社のビジネスモデル超入門)