本日はオムニチャネルに関して記載します。
オムニチャネルとはリアル店舗やオンラインストアを始めとした、あらゆる販売チャネルや流通チャネルを統合すること、および、そうした統合販売チャネルの構築によってどのような販売チャネルからも同じように商品を購入できる環境を実現することです。つまり、リアル店舗とネットの境目をなくし、顧客と様々な接点を持つことで、いつでもどこでも同様に買物ができる環境を作るということになります。オムニチャネルでは、実店舗、オンラインモールなどの通販サイト、自社サイト、テレビ通販、カタログ通販、ダイレクトメール、ソーシャルメディアなど、あらゆる顧客接点から、同じような利便性を持って、商品を注文・購入できるという点、および、ウェブ上で注文して店舗で商品を受け取ったり、店舗で在庫がなかった商品を即座にオンラインでの問い合わせで補ったりできるような要素が含まれています。
このオムニチャネルの動きが、ショールーミング(リアル店舗で商品を見て、実際に買い物をするのは価格の低いネットで買う)の動きに対抗するかのように、活発化してきているようです。セブン&アイ・ホールディングスはコンビニから百貨店までグループ全社で取り扱う約300万商品をネットで購入できるように決め、今後100億円を投じて在庫情報を一元化するシステムを構築していきます。イオンでは2013年12月20日以降、店内端末を利用し、店内で取り扱っていない商品を自宅や店頭で受け取ることが出来るサービスを開始。当面は総合スーパー約500店で展開する予定ですが、2016年度までに食品スーパー約1100店とコンビニのミニストップやミニスーパーのまいばすけっとなど約2500店で商品の受け取りを可能にする予定です。ルミネでは2013年9月末、自社ECサイト「アイルミネ」をリニューアルし、スマホサイトを開設して、いつでもどこでも商品を買えるようにしました。また、ショップ販売員によるコーディネート画像も充実させ、一部ショップについては店舗の在庫状況を確認できるようにしました。大丸松坂屋百貨店においては2013年11月中旬、アパレル大手のワールドの23ブランドの商品をいつでも販売できるサービスを開始。自宅や指定した店舗で商品を受け取れ、店舗で試着してから購入することが出来ます。
オムニチャネルにより、リアル店舗をプラットホームにして、様々な販売チャネルのハブとして機能させていき、売上の嵩上げを狙っていく、と言ったところが期待できるということでしょうか。O2Oの動きが活発化する中で、オムニチャネルの動きを含め、今後のリアル店舗にとってネットの活用はより重要な位置づけになってくることが想定できます。
(参考文献 「週刊ダイヤモンド2013 12/7」 インターネットから「オムニチャネルとは-IT用語辞典バイナリ」)