ビッグデータを活用した各社の対応

本日はビッグデータを活用した各社の対応に関して記載します。

ビッグデータとは、従来は扱うことが難しかった、大量かつ多量なデータのことを指します。大量のデータを分析することで同時に購入される頻度の高い商品を明らかにしたり、一人ひとりの顧客に向く商品を薦められたり、といったことができます。

ローソンは一人ひとり異なるIDを付与したポイントカードを活用して、購買データを収集し、POSデータだけでは分からない個々人の購買行動を分析していると言います。例えば「プレミアムロールケーキ」という売れ筋スイーツよりも「エッグタルトパイ」の方が、同じ人が複数回購入していて、リピート率が高いということがわかりました。更に来店頻度が高い顧客ほど「エッグタルトパイ」を購入する割合が高いことを突き止めたのです。このことからエッグタルトパイを棚に陳列すると、リピート率の高い顧客の来店促進につながることが期待できる、ということが判明しました。

ビッグデータの活用は急速に広がっていて、企業が連携したり、業界の枠を超えて共同したりする例も出てきています。その例としてローソンが展開する「Ponta」やカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)系の「Tカード」などが挙げられますが、運営会社が加盟店での消費者の履歴を収集し、加盟企業の要望に応じてマーケティング分析をしたり、消費者に商品やサービスの推奨をしたりしています。CCCはTカードの利用履歴などから、缶コーヒーの購買者がカー用品店、ガソリンスタンド、レンタカー、駐車場を利用する頻度が高い傾向を発見。データから見て缶コーヒーの購入と「運転免許の所有」に強い相関関係があることを見出したと言います。

ヤフーはアスクルを買収していますが、両社は2012年10月より直販サイト「ロハコ」をスタートさせています。ロハコは主に30~40代の働く女性を対象にしたサイトで、日用品を中心として注文した日にその商品が届くことを売りにしています。ロハコのビッグデータの活用方法としては、商品ページが閲覧されているのに購入に結び付いていないデータを確認したら価格設定の変更を行ったり、検索にかからない商品が出たらそれをリスト化し仕入れに活かしたりしています。顧客の購買履歴からリアルタイムで仕入れや価格の見直しを行っているのです。カルビーの「フルーツグラノーラ」販売の際、価格と購買状況、さらにはリアル店舗の市場価格を踏まえ、段階的に価格を調整したことにより、爆発的に売れる価格を見出すことに成功したと言います。

膨大な情報がSNS等により発信されていますので、このビッグデータの活用は今後一層進んでいくと思われます。

(参考文献 「週刊ダイヤモンド2013 12/7」「最新マーケティングの教科書」)

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