本日は東京・日本橋室町地区の再開発に絡めて記載します。
【コレド室町2・コレド室町3オープン】
2014年3月20日に日本橋に新たな商業施設「コレド室町2」と「コレド室町3」が開業しました。この両施設は三井不動産が中心となって進めている日本橋再生計画の一環で、2010年10月に開業した「コレド室町」に続く「日本橋室町東地区開発計画」の第2弾となります。コレド室町2には「TOHOシネマズ日本橋(全9スクリーン、約1800席を備えるシネマコンプレックス)」という目玉施設があります。また、地下1階が有名レストランや老舗の“つくりたて”の味が楽しめるゾーンとなっており食の物販も充実しています。コレド室町3に関しては生活雑貨が充実していることが特徴です。週末には深夜まで営業するダイニングやバル、ビアレストランもあり、シネコンも金・土曜日はオールナイト上映が行われる予定となっています。このような形で営業することで「コレド室町」「コレド室町2」「コレド室町3」の3館合計で年間来館者1700万人、年間売上は110億円を目標としていきます。
【日本橋再開発:日本橋川を軸とした再開発】
日本橋川は神田川から流れ、隅田川にそそぐ川です。この川が日本橋再開発の軸の一つとされています。東京都は2013年1月に「水と緑のネットワーク実現プロジェクト」を発表し、2020年の東京の姿を表しました。その内容は「水辺では様々なイベントが開催され、オープンカフェなどが多数設置され、多様な船が行き交い、1年を通じて多くの人々で賑わっている。」「水辺には商業施設が集まり、美しく整えられた景観がつくられるなど、水辺の魅力が向上している。」といったものです。そしてその実現に向けて都は2013年度から2015年度の3か年計画で「水陸両用バスなど、多彩な船による縦横無尽のネットワークを隅田川と内部河川でつくるため、防災船着場を活用して新たな舟運ルートを開発する。」「テラスの連続化・修景による水辺の散策の回遊性をよくする。」ということを盛り込んでいます。このような中で、日本橋西詰には日本橋川を臨むテラス席を設けたレストランがオープンし始めているそうです。今後、東京オリンピックを見据え、外国人観光客が増えていく中で、水辺観光が賑わっていくことが想定されます。
【中央通り】
日本橋に通る「中央通り」ですが、この通り沿いの高層ビルの低層部の高さは100尺(約31m)に統一されています。高層部はデザインを変えることで、既存の街並みと調和するようにしています。これは江戸時代、中央通りに建ち並ぶ大店の庇が同じ高さで続き、一つの景観を作っていたことを参考にしています。
東京駅付近には、羽田~成田を1時間以内で結ぶ高速鉄道計画の途中駅の「新東京駅」が設置される計画となっています。日本橋付近の人の流れが今後変わってくることが想定されます。
(参考文献 東京2020計画地図)