犬の跛行

■跛行とは

犬が、少しだけ特定の脚をかばっていたり、完全に持ち上げてブラブラさせていることがあります。このような症状のことを「跛行(はこう)」と言います。

■ヘッドボブ

動画は、ねんざにより左前脚を痛めて、歩く際にその脚をかばっている様子です(ソファに備え付けた階段を使って床に降りたときに、着地に失敗して左前脚を痛めてしまいました)。歩いている時に頭を上下に動かす『ヘッドボブ(Head Bobbing)』と言われる症状が出ています。痛い脚を地面に接地する時に衝撃を軽減するために頭を上げています。

■跛行の原因

跛行は四肢のいずれかに異常が生じているため正常に歩けない状態になっているのですが、その原因として以下が考えられます。

・ねんざ 骨折

 障害物でつまずいたり、階段から滑り落ちたりといったことで、
 ねんざや骨折をしてしまうことがあります。
 飼い主さんが見ていない時にねんざや骨折をしていることもあります。

・指間炎

 肉球の指の間の皮膚が炎症を起こすことをいいます。
 流血にいたることもあります。

・関節の脱臼

 ひざのお皿がずれる「膝蓋骨脱臼(パテラ)」

・「十字靭帯断裂」「半月板損傷」

・椎間板ヘルニアに起因する脊髄の障害

・レッグ・カルベ・ペルテス症(大腿骨頭無菌性壊死症)

 大腿骨の骨頭部分への血液供給が不足し壊死を起こす症状です。
 若齢期の小型犬に多く見られます。

・先天疾患

・腫瘍

etc

■最後に

跛行の症状がみられる際には、様々な原因が考えられます。飼い主として日頃から愛犬の様子をよくみてあげて、変化に気づいてあげることが大切です。

そして、跛行の症状が見られたら、動物病院で早期に診察してもらいましょう。動物病院では無傷を装う犬もいるそうです。跛行の様子を動画で撮影して、その様子を動物病院の先生に診てもらうことがおすすめです。