キャバリアの寝顔は可愛いけれど、いびきが大きくて健康面で心配という方もいらっしゃると思います。こちらの記事ではキャバリアのいびきについて、実際の動画に加え、その原因と軽減する対策を記載しています。
目次
1.キャバリアのいびき動画
実際のいびきの動画です。うちのキャバリアは、動画のようないびきをよくしますが健康上の問題はありません(食欲もあり、定期的な健康診断でもいびきが関連する病気は見つかっていません。)。
※動画はうちのキャバリアの事例です。ご自身の愛犬が何か普段とは違う様子でしたら、動物病院で診ていただくことを強くお勧めします。
2.キャバリアのいびきの原因
キャバリアが大きないびきをかいている原因として、ⅰ短頭種であること、ⅱ老化、ⅲ体重の増加、ⅳ生活環境の影響、が挙げられます。
まず初めに、いびきが出る仕組みについて記載します。いびきは、上部気道(鼻から喉まで(鼻腔・咽頭・喉頭から構成される呼吸器系の一部))を空気が通る時、粘膜が振動することで起こります。喉が狭くなると粘膜が振動し、いびきが聞こえるようになります。寝ている時は喉の筋肉が弛緩するので、それに伴い喉が狭くなり、空気が通る時に粘膜を振動させ、いびきをかく、という仕組みです。
次にキャバリアがいびきをかく原因について、先程記載した4点について、それぞれ以下に記載します。
ⅰ短頭種のため
短頭種とはマズル(口の周りから鼻先にかけての部分)が短い犬のことを言います。いわゆる鼻ぺちゃな犬種です。例えばキャバリア以外ですと、パグやシーズー、フレンチブルドック、ペキニーズ、ボストンテリアも短頭種です。短頭種の犬種は、生まれつき鼻から喉の気管が細く、空気の通りが悪いため、呼吸時に気管の粘膜が振動しやすい状態になっています。ですので、キャバリアは生まれついてのいびきの出やすい犬種、ということになります。
ⅱ年をとったため
キャバリアに限った話ではないのですが、老犬になると喉や首の筋肉が衰えてくることがあります。それに伴って気管が狭くなり、若い時よりもいびきが出やすくなります。
ⅲ体重が増加したため
肥満になると首周りに脂肪がつきます。その脂肪は喉を圧迫し気管を細くするので、いびきが出やすくなります。キャバリアは食欲旺盛な犬種ですので、油断しているとあっという間に太ります。キャバリアは心臓の弱い犬種で、肥満は心臓にも負担をかけるため、体重増加によるいびきは避けたいところです。
ⅳ環境要因
ハウスダストやダニ等がアレルギーを引き起こし呼吸器に負担をかけていることも、いびきの原因として考えられます。またタバコの煙で粘膜を傷つけてしまっていることも考えられます。
3.キャバリアのいびき対策
キャバリアのおっさんのような大きないびきを初めて聞くとびっくりしてしまうと思いますが、慣れてくると可愛くなります。ただ、後天的な原因によるいびきに対しては、健康のためにも対策を打ってあげるのが良いと思います。
以下、キャバリアのいびき対策を3つ記載します。ご参考にしてみてください。
ⅰ部屋の環境を整えてあげる
対策として部屋のハウスダストやダニ等を除去します。愛犬がよく過ごす部屋は特に掃除や喚起を行ってあげましょう。犬のいる部屋(犬の前)ではたばこを吸わないことも大切です。温度や湿度もキャバリアが快適に過ごせる状態に保ってあげたいものです。個体差もあると思いますが、室温は23~25℃が良いように思います。うちのキャバリアはそれ以上温度が下がると布団にもぐったりします。お留守番の際には、部屋にペットカメラと温度計を設置し、状況を見ながら、愛犬が快適そうに過ごしている室温を見極めてあげましょう。湿度は除湿器などを使って50%程度を目安に保ってあげると良いです。
ⅱダイエットしてあげる
キャバリアは食欲旺盛なので大変かもしれませんが、体重管理はいびき対策のみならず心臓への負担軽減のため重要です。散歩やお出かけの時間を増やしてあげたり、食事やおやつの量を減らしたりしましょう。食べ物の量を減らすことが大変な場合は、ローカロリーな食事やおやつに切り替えてあげましょう。
ⅲ姿勢をかえてあげる
犬にとって一番楽な体勢はうつ伏せで、仰向けや横向きに寝ている時は、喉がつぶれやすい状態になっています。寝る体勢を変えてあげたり、顔を少し上げてあげたりすると良いようです。ただ、うちのキャバリアの場合は、上記のような対応をしてあげると起きてしまいます。この対応ができるかどうかは個体差があると感じます。
最後に
いびきの原因として、病気にかかっている可能性もあります(例として、ガーガーという呼吸音やいびきが症状として出る短頭種気道症候群があります。)。普段から愛犬の様子をよく見て、「いびきがいつもより大きい」「いびきの音がおかしい」といった異常があった場合は、早急に動物病院で診てもらいましょう。日頃から愛犬の様子をよく見て、何かあれば早期発見、早期治療に繋げられるようにしておくことが大切だと思います。