総合スーパーと食品スーパーの消費者の購買特性

本日は総合スーパー・食品スーパーの消費者の購買特性に関して記載します。

 総合スーパー・食品スーパーの消費者の購買特性を、流通経済研究所が東京・神奈川・千葉・埼玉の1都3県在住の女性消費者を対象として2006年に実施したアンケート結果から見てみます。まず、総合スーパーの利用頻度は「週に2~3日(29.5%)」「週に1日程度(21.9%)」「月に2~3日(14.5%)」、食品スーパーの利用頻度は「週に4~5日(15.5%)」「週に2~3日(40.2%)」「週に1日程度(18.9%)」という回答が多くなっています。続いて来店手段ですが、総合スーパー・食品スーパーともに「徒歩」「自転車」「自動車」での来店をされる方の割合が多くなっています。それぞれの特徴として、総合スーパーでは「自動車(43.7%)」を利用される方が特に多いということ、食品スーパーでは「徒歩(33.8%)」「自転車(32.6%)」で来店される方が多いということが挙げられます。このことから総合スーパーの方が食品スーパーより商圏が広いであろうことが伺えます。商圏の広さについては店舗までの所要時間の結果からも上記と同様のことが伺えます。各々の所要時間は、総合スーパーが「5~10分未満(30.9%)」「10~15分未満(27.7%)」「15~20分未満(17.9%)」、食品スーパーが「5分未満(28.4%)」「5~10分未満(40.1%)」「10~15分未満(20.2%)」となっており、総合スーパーまでの所要時間より食品スーパーの所要時間の方が短いという結果になっています。

 次に、消費者が総合スーパー・食品スーパーを選ぶ際に重視している内容について記載します。総合スーパー・食品スーパーに共通して店舗選択時に重視する事柄として上位にランクされているのは「自宅や勤務先から近い」「駐車場が便利」「全般的に価格が安い」「特売をしている」という項目となっていました。総合スーパー・食品スーパーともに消費者は、店舗へアクセスしやすいこと、価格が安いことを求めているという結果になります。各々での結果を見てみますと、総合スーパーに特徴的なこととして「他の買物と合わせて一度に済ますことが出来る」という項目が2番目に消費者から求められている項目となります。総合スーパーには食品、衣料品、住関連用品のまとめ買い、ワンストップショッピングが強く求められているということになります。またこの点に関連して「通路が広く、買物がしやすい」「店舗のレイアウトが分かりやすく、買物がしやすい」ということも重視項目として挙げられています。通路幅の確保やレイアウトの工夫を行い、消費者がストレスなく買物しやすい売場を作ることが必要だということになります。続いて食品スーパーに特徴的なことは「生鮮食品の味、鮮度、品質がよい」「安全で安心に配慮した商品が多い」といった項目が挙げられており、生鮮食品の品質・品揃えも店舗選択に当たって重要視されているという結果となっています。

 同じスーパーとはいえ、消費者から求められていることは異なる点があるということが伺えます。

 (参考文献 インストア・マーチャンダイジング)

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