行動経済学 ヒューリスティックス

本日は行動経済学 ヒューリスティックスに関して記載します。

 普段の生活において物事を判断する際に、まず直感的に判断を下し、その判断が正しいかどうかを論理的な思考を持ってチェックするということが多いと思います。ヒューリスティックスとはこの直感的判断のことを言います。ヒューリスティックスの便利なところは判断スピードが速いというところです。車を運転中に、信号が赤になった場合、その赤について四の五の考えを巡らすということは通常ありえず、ただ単純にブレーキを踏みます。このように毎回同じ判断を下している場合、通常論理的に考えることは不必要となります。しかしながら、ヒューリスティックスは往々にして間違った答えをしてしまうことに注意が必要です。

お店で通常価格に×がしてあって、割引価格が表示されているのを見ると、反射的に「お得だ」と考えてしまいます。これは買物をする側が通常価格を基準(アンカー)とするからです。基準となった通常価格とそれより安くなっている割引価格を比べてみれば、当然、その商品はお買い得になっていると考えてしまいます。けれども、もしかしたら、通常価格は適正な価格ではなく、かなり値上げされた値段が表示されているのかもしれません。またセールス手法の中にドア・イン・ザ・フェイスという、最初に高い値段をふっかけて、その後に譲歩するというテクニックがあります。最初に100万円と言われていたものが70万円と言われれば、自分の評価では50万円くらいかなと思っていても、安く感じてしまうものです。

また、このヒューリスティックスの他の例として、株式市場で天気が良いと株価が上がり、天気が悪いと株価が下がるというものがあるそうです。また、ルーレットで赤がずっと出続けた場合、次は黒が出るのではないかと考えてしまうのも、このヒューリスティックスに当たります。赤が出るか、黒が出るかは、ルーレット1回ごとの独立した出来事に過ぎず、連続性はない訳ですので。

 人間が行動する際には直感が働いているということは意識しておく必要がありそうです。

 (参考文献 行動経済学の基本がわかる本)

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