コンビニの国際展開

コンビニの国際展開に関して記載します。

【コンビニの国際展開の現状】

 日本の小売業の海外進出が進んでいますが、コンビニエンスストアも同様の動きを見せているようです。2013年6月末現在でセブンイレブンは海外に35,440店舗、ローソンは2013年7月末現在で海外に466店舗、進出しています。セブンイレブンはアメリカに8,144店舗、タイに7,210店舗、韓国に7,064店舗など、台湾、マレーシア、メキシコフィリピンなどなどに展開。ローソンは中国に371店舗、インドネシアに83店舗、ハワイに3店舗、タイに9店舗となっています。

【ファミリーマートの国際展開】

ファミリーマートについては1988年に台湾に海外進出をスタートさせ、その後、韓国、タイ、中国、アメリカ、ベトナムへと拡張していきました。2009年には海外の店舗数が国内を上回り(国内7,688店舗 海外8,101店舗)、2013年7月末段階においてもその状況は変わりません。

ファミリーマートが海外展開するときにはホスピタリティの訴求に力を入れています。「心のこもった接客サービス」「魅力ある売場づくりと品質管理によるクオリティ」「隅々までの清掃」といったことを、マニュアルを活用したり、すべての進出国において研修センターを設置したりすることにより、徹底を図っています。

また、海外のコンビニではバラエティと品質にかける中食(弁当、サンドイッチ、サラダ、デザートなど)の提供に力を入れています。中食中心の商品構成を訴求するためには、商品の製造体制を整備し、鮮度を維持しながら配達する体制を構築する必要があります。ファミリーマートはその点をクリアするために、2010年5月に上海で大規模な生産能力を持つ中食工場と膨大な配送能力を備える全温度帯物流センターを擁する大規模な総合センターを設置しています。

ファミリーマートは、日本で構築してきたノウハウを基に、品揃えや店舗特性を対応させながら現地にあったモデルの構築に取り組んでいます。

【まとめとして】

 少子高齢化に伴い日本の市場縮小が想定される中、小売業の海外進出が進んできます。一方で海外進出を検討するに当たってはカントリーリスクを十分に織り込んでから考える必要があると思います。例えば、小売業の海外現地法人企業数のエリアごとの数値を見ると中国が多くなっています。将来到来する少子高齢化社会の前段階の状況である現在の中国に進出することは、十分に利益の創出ができることが見込めますが、過去にあった政治問題で暴徒化した人々が起こした事件を思い起こせば、日本国内で商売をするのと同様ではできないということがわかります。何でもそうなのでしょうが、物事を実行するにあたってはリスクが伴い、それを覚悟して行動を起こしていくことが必要なのでしょう。

 (参考文献 1からのリテール・マネジメント)

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