都道府県別の人口推移に関して記載します。
日本全体の人口が減っていく中で、その減り方には場所ごとに差があります。県別の2010年から2040年の想定値の推移を見てみると、例えば、北海道では551万人から419万人(△24.0%)、青森県では137万人から93万人(△32.1%)、岩手では133万人から94万人(△29.3%)、南の方では鹿児島県が171万人から131万人、宮崎県が114万人から90万人(△21.1%)、長崎県では143万人から105万人(△26.6%)というような推移となっていて、大体の道府県で人口が2割から3割ほど減っていくことが想定されます。一方で東京都が1316万人から1231万人(△6.5%)、神奈川県が905万人から834万人(△7.8%)と、人口減少が他の道府県と比較して緩やかになっていて、今後、東京都心部への人口の集中が進んでいくことが想定できます。ちなみに埼玉や千葉においては団塊の世代が多く住んでいることから、埼玉△12.4%、千葉△14.0%と東京都近郊ではあるものの、人口の減少は東京・神奈川と比べると大きくなると想定されています。(ちなみに人口の減少が最も少ないことが想定されているのは沖縄県で139万人から137万人(△1.4%)。)
地方においても、比較的都市部への人口の集中が想定されていて、農山村では人口が減り続けます。日本全体の中で東京という大都市を中心に人口が集まるように、地方でも都市部へ人口が集中していくようです。そうなると、地方の中でも特に田舎の方では、全く人が住まない地域が増えていきます。人口の半数以上が65歳以上の地域を「限界集落」というようですが、そういった地域では人口がどんどん減っていき、医者や店がどんどんなくなっていき、その地域だけでは生活ができなくなってきます。
人口の面では、少子高齢化社会と言われていますが、同時に都市部への人口集中が起こっていくことが想定されます。人口の推移によって地域の経済力も決まってきますので、このことは今後注視しておきたい内容です。
(参考文献 データでわかる2030年の日本)