本日は広告媒体費に関して記載します。
最近、SNSを使った売上対策の本をよく見ます(FaceBookやTwitterで売れる方法みたいな)。これらSNSは無料で使用でき、バイラル効果(口コミによる情報拡散)も期待できることから、こういった本がよく売れるようになってきていると思われます。新しい情報発信方法であるため、いろいろな人がいろいろと効率的な方法を探っているということの表れでもあるようにも思われます。
情報発信という視点から企業の広告費の推移をみると近年低下傾向にあります。総広告費の推移を見てみると2006年に69,399億円であったのに対し2011年は57,096億円と減少。2010年の総広告費が58,427億円ですので震災影響があったとしても総広告費の減少傾向が読み取れます。総広告費の50%以上の割合を占めていたマスコミ4媒体(新聞・雑誌・ラジオ・テレビ)も激減。その中でも大きな割合を占めるテレビに関しては2006年から2011年にかけて△14.5%広告費が減少しています。一方で全体的な広告費が減少する中で特筆すべきはインターネット広告費で2006年から2011年にかけて67.1%増しています。この状況は企業が従来からあるマスコミや折込、つり革広告といった媒体方法からネットを使用した媒体方法への方向転換を模索している時期とも言えるかと思います。
次にマスコミ4媒体における業種別広告費の推移を見てみます。これは先ほど述べたように2006年から2011年に広告費が激減している中で、どの業種についても広告費を減らしています。(ただし、官公庁・団体の広告費のみ2011年急増。2010年と2011年の対比で166.4%増。ACの「あいさつの魔法。(ポポポポ~ン)」等の広告が一気に増えたことが原因と考えられます。)流通・小売業に関しても2006年23,486千万円に対し2011年18,694千万円という結果になっています。
最近では「続きはネットで」のようなテレビCMとネットを融合させた手法も一般化してきていますが、ネットの登場により広告のあり方も費用対効果の観点から変化が求められてきている時代になってきたということが言えると思います。一方で非常に多くの企業が情報発信方法としてネットを活用するようになってきていることから、十分に学んでから参入しなければその効果性も薄くなってしまうようにも思います。
(データは「流通統計資料集」より)