本日は道ナカに関して記載します。
だいぶ前に中央道を利用した際に談合坂SAによったのですが、広々としてきれいなSAでした。どうも2011年に都心からの旅の入り口をコンセプトに再開発されたようです。長時間の車の運転で疲れている時にきれいな場所で休憩ができるのはいいものです。
さて、近年、高速道路のサービスエリア(SA)やパーキングエリア(PA)が鉄道の駅ナカと同様、流動的に人々が集まる立地場所として注目を集めていて、談合坂SAのように商業施設が再開発されています。
SAやPAが開発されるようになったきっかけは道路公団の民営化でした。2005年10月に道路公団は「東日本高速道路(NEXCO東日本)」「中日本高速道路(NEXCO中日本)」「西日本高速道路(NEXCO西日本)」の3社に分割されたのですが、その際に各社ともに経営効率が至上命題となり、SAとPAの再開発がなされるようになりました。
道ナカ開発が本格化したのは2008年、NEXCO東日本の100%子会社「ネクセリア東日本」が幕張PAをリニューアルして開設した「Passr幕張」からで、それを皮切りに次々と他の高速道路会社も開発を進めていきました。例えば、NEXCO中日本が東名高速道の海老名SAに開発したEXPASA(エクスパーサ)は全国最大級の道ナカ商業施設で、人気セレクトショップ「ユナイテッドアローズ」や高級スーパー「成城石井」など28店舗が入居しています。また、関越自動車道の南仏プロバァンスの雰囲気を演出した「寄居・星の王子さまPA」や東北自動車道の鬼平犯科帳をテーマとした「羽生・江戸村PA」のようにテーマパーク化された商業施設まで登場しています。羽生のPAでは従業員の「しぐさ」や「言葉づかい」も時代考証を踏まえた江戸様式を採用しているとのことです。
高速道路のSAやPAの商業施設が大型化する背景には一般道からの利用が可能になっているということもあるようです。小売業や外食業の側も道ナカの集客力を積極的に活用しようという動きも広がってきています。
今後も新たな商業施設として開発が続いていくのかもしれません。
(参考文献 立地ウォーズ)