LINEとその費用対効果に関して

本日はLINEとその費用対効果に関連して記載します。

LINEは2011年6月のサービス提供開始から、わずか2年で利用者数が2億人を超えるという急成長を遂げています。そしてLINEをマーケティングに活用する企業は延べ100社を超えるまでになっていると言います。LINEを商売に活用する上で基本となる戦法がLINE公式アカウントとスポンサードスタンプという2つのサービスになります。LINE公式アカウントは友だち登録した消費者に対してメールで情報を一斉配信できるサービスで、スポンサードスタンプは企業のキャラクターや商品をイラスト化したスタンプを制作・配信できるものとなります。

LINEを活用して成功する企業が出ていますが、その経費は意外と高いようです。日経デジタルマーケティングがLINE公式アカウントを利用する52社・ブランドに対して、その実態を探るアンケートを実施したところ、調査時の1ヶ月(2013年6月)にかかった配信コストは「250万円以上500万円未満」の企業・ブランドが6つと最も多くなっていました。1ヶ月で1000万円以上を投資している企業・ブランドも2つあったそうです。このようにLINEを活用することは決して安い投資ではないということが言えます。企業としては費用対効果を見ながらLINEの活用を行っていくということが重要になりそうです。

 一方で月額5250円から利用できる中小企業向けマーケティングサービスのLINE@というものがあり、費用対効果を高める観点からこちらを利用する企業もあります。パルコにおいては2012年12月からLINE@の活用をスタートしました。2013年3月時点で友だち数は数百人だったそうですが、同月に良品計画の協力を得て「無印良品」ブランドの商品が全品10%OFFとなるクーポンをLINE@、Facebook、自社のメルマガでそれぞれ配信したところ、来店者数が自社メルマガ(会員数10万人以上)をLINE@が上回る店舗があったそうです。その後、パルコは2013年5月にLINE@を公式アカウントに昇格させ、翌6月に自社キャラクター「パルコアラ」のスタンプを提供し、友だち数を420万人超まで増。2013年夏のバーゲンで来店者限定のLINEスタンプを配布して、対象14店舗で2万3000人の来店につなげるなど、大きな成果を残しています。

ネットを活用するというとイメージとして経費が安く済みそうだという感覚がありますが、LINEの例でみると決してそういうことはなく、しっかりと費用対効果を見ながら活用していくことが必要そうだと言えます。

 (参考文献 最新マーケティングの教科書)