本日はFacebookに関して記載します。
Facebookは2004年にハーバード大学の学生名簿を元に始まった企業で、CEOはマーク・ザッカーバーグ。全世界の利用者が9億人を超えており、“中国、インド、Facebook”というような表現をされているものを見たことがあります。世界のインターネット人口が約22億人と言われるので、その約40%がFacebook使っているということになります。日本での利用者も2012年3月に1000万人を超えたそうです。
Facebookが急成長した要因として「実名制」が言われますが、2007年に行った「オープン化」も成功要因の一つです。オープン化とは、誰でもゲームなどを提供できるようにプログラミングの使用を公開するような方法を言います。これによって、いろいろな企業がツールやゲームのアプリをFacebook上で提供し始め、その結果、ユーザーが遊べるコンテンツが急激に増えたようです。またFacebook側として、意図的に友達を誘って遊ぶようなゲームを多くそろえるようにしたようです。それによってゲーム会社がまるで営業マンのように自動的に会員を集めてくれるようになったわけです。
Facebookは利用者にサービスを無料で提供する代わりに「個人情報」を基にした広告収入で利益を得ています。友人関係や個人の性別、学歴、趣味・嗜好のデータを基に最適化された内容で自動的に広告が配信され、広告価値が高いです。昔「世界のだれとでも6人でつながる」という話を聞いたことがあります。これを「6次の隔たり」というそうですが、友達の友達の友達…と繰り返していくと世界中の誰とでも繋がれるという考え方です。この考え方がFacebookの広告価値を支えています。
無印良品やローソンなどがFacebookページを使ってO2O施策を行っていますが、従来からあるホームページとの利用の仕方の違いは、ファンとの双方向コミュニケーションを活性化するために、企業の顔が見えるような情報発信をしているという点です。例えばローソンのあきこちゃんは人気商品の情報やお得情報などをほぼ毎日発信し、ファンから数百件の「いいね!」やコメントをもらっています。あきこちゃんはキャラ設定がしっかりしていのですが、これはその効果だと思われます。
O2Oビジネスで有名なチェックインクーポンというものもあります。利用者が自分の現在地を通知すると、最寄りの店舗のクーポンが取得できる仕組みです。これは2011年にユニクロが実施し、5日間で20万人がチェックインし、大成功を収めています。また、2012年4月からチェックインしなくても入手できるFacebookクーポンが国内で開始されていますが、ローソンは“からあげクン”の半額券を配布するという取り組みで大成功を収めています。Facebookクーポンはクーポンを取得するとFacebookの友人に自動的に共有されるためバイラル効果が高いものとなっています。
日頃利用しているFacebook。オープン化によって自動的に会員数を増やす仕組みを作り成功を収め、その後、リアル店舗からO2O施策に活用されることにより、雪だるまのようにその価値を高めているように感じさせます。仕組みを作るということは重要なことのようです。
(参考文献 成功企業31社のビジネスモデル超入門 O2O新・消費革命)