本日はセブン&アイ・ホールディングスのO2Oに関して記載します。
セブン&アイ・ホールディングスの鈴木敏文会長が「ネットを制する者はリアルを制する」と言って、現在、グループの総力を挙げてネットとリアルの融合に取り組んでいます。セブン&アイ・ホールディングスの業態はスーパー(イトーヨーカドー)、コンビニ(セブン-イレブン)、百貨店(そごう・西武)、飲食店(デニーズ)、金融(セブン銀行)までを網羅していて、国内で1日あたり約1500万人もの顧客がいるほどの大きなグループとなります。この巨大企業がネットの情報を活用し、業態を超えて集客力を強化していこうという動きをつけています。
セブン&アイ・ホールディングスがネットとリアル店舗の融合をするにあたって武器の一つとしているのが“セブンスポット”です。セブンスポットはセブン-イレブン、イトーヨーカドー、そごう・西武、デニーズといった対象店舗でWi-Fi環境で高速インターネット通信を無料で利用できるサービスとなっています。高速インターネット回線により、様々なネットサービスやコンテンツが快適に動くようになっているので便利です。また、グループ内店舗の買い回りや回遊を意識したクーポンや展示会などの招待券も提供し、顧客にとって利用するメリットもあります。以上のようにセブンスポットを利用してセブン&アイ・ホールディングスは集客や購買促進を図っていく戦略なのです。
ビッグデータというように、現在、急速にデータが増えてきています。それはギガやテラを超えるぺタクラスの情報量と言います。将来的にその膨大なデータを活用し、ネット利用履歴、来店履歴、購買履歴といった情報を分析することで、集客に活用できる販促策や商品企画に活用できるようになってきます。セブン&アイ・ホールディングスで言えば、コンビニや百貨店、ファミレスといった業態を超えて横断的に顧客情報分析ができることになりますので、もしかしたら、デニーズで○○を食べる人はコンビニで□□を買う傾向があるとかが分かり、そのデータをもとに個別にクーポン券を発行して集客を図るとかいうこともできるようになってくるかとも思われます。業態を超えた買い回りということになるわけです。O2Oの形もビッグデータが今後さらに有効活用できるようになるにつれて、その形を変えていくのかもしれません。しかしながら、大企業セブン&アイ・ホールディングスの一貫性を持った素早い動きはすごいことだと思います。
(参考文献 O2O 新・消費革命 ネットで客を店舗へ引きつける)