「カミソリと刃」型のビジネスモデル

本日は「カミソリと刃」型のビジネスモデルに関して記載します。

この間、家で大量に印刷をかけていたのですが、多分500枚くらいだったかで黒のインクがなくなってしまいました。そこで、新しいインクを買ったのですが、インクは意外といい値段がします。今の話の印刷機ではありませんが、コピー機のビジネスモデルは本体をリースして、紙とトナーを買ってもらうというものです。

このようなビジネスモデルを「カミソリと刃」型というようです。過去、髭剃り本体を安く売り替刃を継続的に販売するジレット社のビジネスモデルからそう呼ばれているようです。

この例としてはネスレのネスプレッソマシンも同様の例として言えます。家庭や会社にネスプレッソマシンを売って、粉をカプセル化して販売します。ネスレとしては、ネスプレッソマシンにより家庭や会社に新鮮なコーヒーや顧客の望むコーヒーを提供し続けることができお客様から喜んでもらえると同時に、売上としても継続的に維持することが期待できるわけです。

 上記のような例とは逆の例としてアップル社の戦略があります。アップル社の収益の8割以上はiPhone、iPod本体というハード販売からの利益となっていますが、その魅力を増すためにアイチューンストアでほとんどの音楽を99セント以下という安い値段で販売しているのです。アイチューンストアで安価で音楽の販売をすることでiPhone、iPod本体の魅力を増しているわけです。

カミソリの刃型の商売は非常に魅力的ですが、こういった気づきができるかどうかは日頃からの観察力が重要になるのかもしれません。

 (参考文献 成功企業31社のビジネスモデル超入門)

フラッシュマーケティング

本日はフラッシュマーケティングに関して記載します。

フラッシュマーケティングとは一定の時間内に共同購入すると安く買うことができる仕組みのことをいいます。例えば、ある地域のレストランの1万円のコースの購入希望者が24時間以内に50人集まると5,000円で購入できるというクーポンのことを指します。あらかじめ決められた時間内に希望者が一定数を超えれば、消費者は割引率の高いクーポンを利用することができるのです。このような取り組みを行っている代表的な例としてはグル―ポンやボンパレが挙げられます。

スーパーの特売品のような数の限られている目玉商品をたくさん買いたいと思ったら他人には言わない方が得ですが、フラッシュマーケティングは希望者数が一定数を超えないとクーポンの機能が発動しないわけですから、お客様となる人間が周囲に積極的にその情報を伝えることとなります。店舗が情報を拡散しようとせずとも、バイラルで自動的に情報が拡散していくわけです。そのため、店舗側は広告費での経費が削れ、商品・サービスの割引に経費を使え、割引率が大きくなります。

 上記のように、フラッシュマーケティングはバイラル効果が重要なポイントとなりますので、Twitterなどのリアルタイムウェブの台頭やiPhone等のスマホの普及によって実現することができた新しいマーケティング手法と言えます。

 高い割引率以外の特徴としては数量・時間の限定にあります。このような数量・時間の限定は商品・サービスの希少性を高める効果がありますので、消費者は「今、買わなければ損だ」と思ってしまうわけです。

フラッシュマーケティングという新たなマーケティング手法は2010年ごろから一気に出てきていますが、インターネットの発展やスマホの登場は明らかにマーケティングの形を変えてきているということが言えそうです。

 (参考文献 カール教授と学ぶ成功企業31社のビジネスモデル超入門)

コカ・コーラの販売戦略

コカ・コーラの販売戦略に関して記載します。

コカ・コーラを買おうと思った時、販売場所を思い浮かべるとコンビニやスーパー、自動販売機、レストラン等いろいろな場所が思い起こされます。しかしながら、実際にどこで購入するかによって価格が異なります。つまり、このことはコカ・コーラ社側から見るとそれぞれの販売場所によって利益率が変わるということになります。

【どこで販売されている商品が、利益率が高いのか】

コカ・コーラの販売場所で最も利益率が高いのが、レストランでの販売になります。これはレストランでのコカ・コーラの販売価格を考えてみると比較的簡単に想像できます。ホテルでの販売でもそうでしょうけれど、レストランという場所の付加価値がついているため高い価格での販売が可能となっているようです。

ではコンビニと自販機を比較するとどちらが儲かるかというと、自販機になります。スーパーやコンビニは消費者に選択権があるので、低価格で販売せざるを負えません。それに比べて自販機はコカ・コーラ社の直販となりますし、その場所に1台しか自販機がなければ消費者に他に選択肢はありません。

【利益率が低いスーパーやコンビニで商品を販売するメリット】

1970年以降、ペプシ・コーラが台頭してきました。それによって、コンビニやスーパーに商品を置かないわけにはいかない状態になっているといいます。コンビニやスーパーに商品を置くのは、消費者にコカ・コーラをアピールするための宣伝効果もあるわけです。コカ・コーラ社はコンビニやスーパーに商品を展開しつつ、レストランと契約したり、自販機網を拡大したりして、自社の利益が上げられるようにしながら、価格のコントロールができるようにしているのです。

普通は商品を変えることによって利益率を調整しますが、コカ・コーラ社は、同じ商品の販売ルートを変えることによって価格を変え、利益を上げるビジネスモデルを構築しています。

日本の自販機の1/4はコカ・コーラが占めているそうです。利益率を上げるためには巧みな流通戦略が必要になるようです。

(参考文献 カール教授と学ぶ成功企業31社のビジネスモデル超入門)

ローソンとリラックマのコラボ

ローソンとリラックマのコラボに関して記載します。

【ローソンとリラックマのコラボによる成功】

最近、コンビニに様々なキャラクターがあふれているような気がします。例えばローソンはリラックマとコラボする際に「既存の商品にリラックマの要素を取り入れる」「コンビニの色にあったグッズの開発を行う」というわけではなく、ローソンが全面的にリラックマの魅力を押し出していくキャンペーンを行っているそうです。それにより店舗全体でリラックマキャンペーンが盛り上がっていくと言います。ローソンとリラックマの最初のキャンペーンでは、想定を上回る商品が売れ、パンについている応募券を集めるともらえるリラックマのマグカップは各店舗で品切れが続出しました。

【ローソンとリラックマ コラボによる成功の理由】

リラックマの会社サンエックスとしては、ローソンとコラボをするに当たり、リラックマは物臭でかわいいという世界観を守り通しているといいます。それによりリラックマを知る人が安心して商品を購入することができるためです。

ローソンとリラックマのコラボの成功の秘訣はお互いに協力し合い「リラックマ」を店舗全体で打ち出したことと、商品開発を行う際にその世界観を守り通したことにあるようです。今後も店舗とキャラクターの新たなコラボが続々と出てくると思われます。

 (参考文献 ローソンのソーシャル・キャラクター戦略)